2007 Fiscal Year Annual Research Report
「語り」についての臨床教育学的研究-Langeveldの「コロンブス」を通して
Project/Area Number |
19730508
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
西 隆太朗 Notre Dame Seishin University, 人間生活学部, 准教授 (70368679)
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Keywords | コロンブス・テスト / 「語り」 / 臨床教育学 / 解釈の方法論 / 投影法 |
Research Abstract |
平成19年度は、1)関連する文献の収集・検討、および、2)「コロンブス・テスト」を用いた調査とその検討をおこなった。 1)関連する文献として、「語り」の解釈とその方法論に関係する文献を、教育学・心理学・精神分析学・社会学等、学際的な領域からの収集をおこなった。「コロンブス」における「語り」が、書かれたテクストではなく、関係の中で生成されるものであることに着目し、「語り」の体験に着目したレビューをおこなった。また、投影法の一種と捉えられる「コロンブス」において、Langeveldが「投影」に込めた実存主義的な意味に基づき、未来への成長に向かう投企がおこなわれる場として投影法をとらえなおす可能性を示し、論文「M. J. Langeveldの「コロンブス・テスト」における投影法理解とその意義について-臨床教育学が心理臨床に示唆するもの-」として発表した。 2)十数名の女子大学生どうしによる「コロンブス」の試行をおこなった。また、その経験を踏まえて、平成20年度以降の計画を先取りする形となったが、研究者により、幼稚園児・小学生・成人に対する「コロンブス」の実施を10名程度おこなった。研究協力者との話し合いを経てその記録を検討し、このテストが幼稚園児も含めて、かなり積極的に取り組んでもらえるものであるという手応えを得ることができた。
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Research Products
(1 results)