2008 Fiscal Year Annual Research Report
「格差社会」における子育て支援の学習機能-ファミリー・サポート・センターの事例-
Project/Area Number |
19730512
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Research Institution | Saga Women's Junior College |
Principal Investigator |
東内 瑠里子 Saga Women's Junior College, こども学科, 専任講師 (50390315)
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Keywords | 家族支援 / 生活格差 |
Research Abstract |
昨年度の調査を深め、NPプログラム成立以前の国家的プログラム収集過程と展開について明らかにするために、現地において文献調査を行った。調査先は、ライアソン大学図書館およびトロント市公共図書館である。 1980年、カナダ国健康福祉省アトランテック地方健康増進局長とアトランティックにある4つの州健康省は共通の健康増進プログラムが、子育て支援において機能する方法を調査するために地方の健康増進委員会を設置した。NPは、この新規構想の結果である。1986年10月から1987年6月まで、3つの管轄(アトランテック地方健康増進局長、健康と地域支援の新しいBrunswick省、そしてニューファウンドランド島 : カナダ東部とラブラドル沿岸地方 : カナダ北東部の大半島の健康省)は作業を実行し、プログラムの評価に影響を与えた。委員会でのNP作成の目的は、産まれてから5歳までの子どもだちで、若くして親になった、あるいはひとり親家庭、低収入、低学歴、そして社会的、文化的、地理的に孤立した経験を持つ両親を教育するためである。プログラムの目的は、「自分の子どもの健康、安全、行儀について、当事者の知識や理解を増やすため。」「当事の行為と子どもたちの健康、安全、行儀との関係において肯定的な変化をもたらすため。」「当事者の親としての自信と自分に対しての印象を向上させるため」「当事者が親としての技術を獲得することを向上させるため。」「自立と両親間の相互支援を向上させるため。」であった。NPの学習形態は、教室や講師による学習形式よりむしろ、議論や集団援助のような成人教育の理を利用することを通して行われる。認められ、価値のある知識の基本部分として両親の経験を使い、またすべての両親を議論に巻き込むことを試み、民主主義と相互の尊敬を重要視する場所にしたいという委員会の思いがあった。
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