2007 Fiscal Year Annual Research Report
中学生の職業意欲の形成に効果的なキャリア教育のあり方に関する研究
Project/Area Number |
19730517
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
寺崎 里水 Ochanomizu University, 教育事業部, アリシエイトフェロー (70432028)
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Keywords | 教育社会学 / キャリア教育 / 職場体験 |
Research Abstract |
本年度の研究は以下のとおりである。 1)先行研究の整理を行い、進路選択の一部としてではなく、成人期への「軌道」を形成するものとして職業選択を位置づけなおした。 2)東北地方の1エリアの中学3年生1148名を対象に、職業意識に関する調査を実施した。回収率は79.7%であった。分析は次年度の課題である。 3)北陸地方の2エリアの中学生を対象とする調査データをもとに分析を行った。 (1)職業の選好や「働くこと」に対するイメージと、社会構造との関係について考察した。その結果、中学生が望ましいと思う職業の序列が、おとなが望ましいと思う職業の序列とは異なっていること、性別や居住地域、家庭の教育的環境等の影響を受けていることを示した。 (2)中学生の職場体験について、中学生の家族や地域に対する意識が事前と事後でどのように変わったかを分析したところ、数値の上下として測られる変化だけではなく、事前と事後における「働く」ことや「働く人」に対する認識の構造が変化したことを指摘した。 4)日本以上に急激な社会変動下にある中国において、高等教育機関におけるキャリアガイダンスの需要が高まっている。どのようなキャリア教育に関する理論が導入されているのか、個々の学校の取り組みはどのようなものか、文献や資料蒐集を行い、成果を学会で報告した。
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