2008 Fiscal Year Annual Research Report
若年者のキャリア形成における資格の有用性に関する研究
Project/Area Number |
19730520
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山田 裕司 University of Miyazaki, 教育研究・地域連携センター, 准教授 (10432824)
|
Keywords | 教育学 / 教育社会学 / 高等教育 / キャリア / 労働市場 / 国際比較 / インターンシップ / 学生生活 |
Research Abstract |
平成20年度は、平成19年度に実施した卒業生調査から得られた知見をもとに、企業等の人事担当者や大学等にてキャリア支援に関わっている教職員へのインタビュー調査を実施した。さらに、先進的な教育プログラムの代表例として、GP等で採択されている大学・短大のキャリア支援関連プログラムの教育内容・方法、そしてプログラムの構成とその教育効果について現地調査や資料等で検証した。 企業等では、学卒者の採用・教育担当者のみならず、学生のインターンジップの受入担当者にもインタビュー調査を行った。大学等はこれまで学校から職業への移行に重点を置いて就職支援を行ってきたが、インタビューにより企業等はインターンシップ等の短期研修を通して、在学中から将来のキャリアビジョンを設計できる人材の育成を期待していたことが分かった。この点について各大学・短大は多様なプログラムにより取り組んでいるが、企業側からの評価は低いものであった。その理由として、プログラムで何を教え、学生にどの程度身に付いているのかが不透明であるというものだった。このような状況を踏まえ、先進的なキャリア支援の事例としてGP採択大学・短大を調査研究した。その中には、島根大学「学生の自主的の活動の評価と教育効果の向上」のように履修状況、就職活動、面談記録等の諸活動を一元的に参照できる「学生電子カルテシステム」により学生の教育・就職支援に取り組んでいる事例や、奈良女子大学「チャレンジする女性のキャリア形成支援」のように卒業生ネットワークを活用した学生のキャリア支援に取り組んでいる事例があった。本調査を通して、学生の諸活動をポイント化している島根大学、メーリングリストでキャリア関連の情報を提供している奈良女子大学のように、これからの大学・短大におけるキャリア支援は卒業生の活用、最新情報の提供、学生の諸活動を把握するシステム形成が必要であることが分かった。
|
Research Products
(2 results)