2007 Fiscal Year Annual Research Report
在日ブラジル人青少年の進路・教育選択に関する教育人類学的研究
Project/Area Number |
19730528
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
山ノ内 裕子 Kansai University, 文学部, 准教授 (00388414)
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Keywords | 在日ブラジル人青少年 / 進路・教育選択 / 教育人類学 / 異文化間教育 |
Research Abstract |
本研究の課題は、これまで教育社会学において取り上げられることの少なかった、在日ブラジル人のインフォーマル教育とノンフォーマル教育の民族誌的調査をとおして、在日ブラジル人青少年の進路・教育選択過程を、教育人類学的観点から明らかにすることである。本年度は、上記の課題を明らかにすべく、主として文献に基づく研究を行い、課題の整理と理論的枠組みの検討を行った。 管見の限り、「在日ブラジル人青少年の進路・教育選択」に関する「教育人類学」研究はほとんどないのが現状である。そのため、今年度は、教育学(教育社会学、教育人類学、異文化間教育、比較教育学、日本語教育など)のみならず、社会学や文化人類学、そして外国人労働者や移民研究など、関連領域も含めて幅広い範囲から文献の収集を行い、理論的枠組みを構築することに務めた。 また、予備的調査として、静岡県浜松市や広島県福山市の在日ブラジル人コミュニティにて参与観察を行ったほか、当事者である在日ブラジル人の子どもたちや保護者たちに聞き取り調査を行った。加えて、市役所や教育委員会、そして市の外郭団体である国際交流協会や、NGOベースの日本語教育などについても資料収集ならびに聞き取り調査を行った。 このように、今年度は、上記のような文献研究と国内のブラジル人多住地域でのフィールド調査を実施したほか、国内外での現地調査に必要な機器・設備の調達を行い、来年度以降に行う、国内・海外のフィールド調査に向けて準備を行った。
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