2007 Fiscal Year Annual Research Report
知識基盤社会における読書力を評価するミクロ・レベル・テスト及び質的分析手法の開発
Project/Area Number |
19730533
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
足立 幸子 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30302285)
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Keywords | 読書指導 / 読解力 / マルチリテラシーズ / 診断 / アセスメント / 国語教育 / 国際情報交換 / アメリカ:スペイン:オーストラリア |
Research Abstract |
知識基盤社会の現代においては、あらゆる活動が知識や情報を直接的な基盤とするため、読書力を十分に育むことが極めて重要である。このような状況をふまえ、本研究では、読書指導を進めていくための基礎研究として、読書力評価の研究を行うことを目的としている。特に、マクロ・レベル・テストでは扱いにくい多面的な読書力に焦点をあて、これをカバーすることのできるミクロ・レベル・テストの研究や、テストという形式を用いない質的分析手法を用いた読書力評価を検討することにしている。 初年度である本年度は、以下の基礎的研究を実施した。 1.ミクロ・レベル・テストの研究に関して、Scholastic社のScholastic Reading Inventory(SRI)を購入し、サーバ上での運用を開始した。SRIではどのような読書力を評価しているのか、そして、評価データはどのように収集・分析されているのかを検討した。その結果、米国においては、ミクロ・レベル・テストであっても全米規模でデータを集積し、そのデータとの比較によって読書力を測定するオンラインシステムが用いられているということがわかった。また、ACERが開発した読書力テストを複数入手し、その分析を通して、ミクロ・レベル・テストの性質をもつものはどれかを検討している。 2.読書力評価の質的分析手法の研究に関して、協力を依頼する小学校において、読書活動に合わせた読書力評価のデザインについての意見交換を中心に、研究打ち合わせを行った。 3.これまでの研究成果(研究上の問題意識)を中心に、日本読書学会第51回研究大会(於:国立オリンピック記念青少年総合センター)において、研究発表「読書力を評価するミクロ・レベル・テスト」を行った。 なお、平成20年2月より産休・育休取得による研究中断となっている。来年度は10月に再開し、上記1・2に関する研究を続行する予定である。
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Research Products
(5 results)