2010 Fiscal Year Annual Research Report
知識基盤社会における読書力を評価するミクロ・レベル・テスト及び質的分析手法の開発
Project/Area Number |
19730533
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
足立 幸子 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30302285)
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Keywords | 読書力 / ミクロ・レベル・テスト / Benchmark Assessment / 国際児童文学 / 質的分析 / 学校図書館 / 国際情報交換 / アメリカ・スペイン・オーストラリア |
Research Abstract |
知識基盤社会の現代においでは、読書力を十分に育むことが趣めて重要である。そこで、本研究の目的は、読書指導を進めていくための基礎研究として、多面的な読書力を評価する手法を研究・開発することである。このために、本年度は以下の4点を行った。 (1)初読過程研究における評価方法の研究発表 自然な読書の過程を評価できるものとして開発している、初読の読みの過程研究を国内学会(2回の全国大学国語教育学会)で発表した。本の最終場面を知らない初読段階の思考過程が明らかになった。さらに、評価は指導方法と組み合わせて検討した方が効果的であることが明らかになった。 (2)海外における読書指導と評価方法の視察 教科書をあまり用いずに読むことの教育を行っているオーストラリアの学楼を祖察した。昨年度まで研究してきたベンチマーク・アセスメント・システムは、オーストラリアでも使用されていることを確認した。グラフィック・オーガナイザーを用いて、読書の過程を評価する方法も用いられていた。さらには、学校図書館でのレポート作成や、併設されている劇場を用いてのパフォーマンス評価など、様々な質的手法が評価例として採取された。 (3)ビデオを使用した評価方法の開発及び研究発表 ビデオを用いた読書過程の質的分析による評価方法を開発した。これは、本を読んでいる渦程を自由に述べてもらう手法で、その成果を国際学会(国際児童図書評議会(IBBY)スペイン大会及びアメリカ読書会議)で発表した。 (4)様々な読書力評価の研究成果のまとめ これまで研究してきた読書力評価について、「読みのレベルを診断するベンチマーク・アセスメント・システム」「国語学力調査の比較研究」として、前者は大学の紀要に、後者は学会の学術書に『国語学力調査の意義と問題』に論文としてまとめた。
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Research Products
(12 results)