2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730540
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
竹中 伸夫 Shujitsu University, 人文科学部, 講師 (60432704)
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Keywords | 教育学 / 教育系心理学 |
Research Abstract |
本研究の目的は,現在のイギリス(イングランド)では,ナショナル・カリキュラムに基づき,学校段階に応じて,いかなる差異を設け,歴史教育実践をおこなっているのか,をカリキュラム,教科書,授業実践の三つのレベルから,複合的・具体的に解明し,学校段階に応じて歴史教育をいかなる方略を採用して段階的に行っていくことが望ましいのか解明することである。 まず,カリキュラムレベルに関しては,イギリスにおいて昨年カリキュラムが中等のみ部分的に改訂されたため,最新のカリキュラムにおける初等・中等の段階性についての分析は現時点では資料的制約のため不可能となっている。そのため現行のカリキュラムをもとに学校段階に応じた方法的認識の階層化というナショナル・カリキュラムにおける歴史教育の段階性についての傾向分析を行った。同時に中等に関する最新のカリキュラムが,従来のものよりさらに方法的認識に特化したカリキュラムとなっていることなど今後の動向分析もおこなった。 次に,教科書分析については,現在3社(Heinemann, Longman, Collins)の歴史教科書をすでに入手しており,教科書記述の分析から,教育内容の学校段階に応じた相違性についての分析をおこなっているところである。 最後に,授業実践については,現地に赴き,ロンドンのCentral Foundation Girl's School, ヨークのBootham Schoolの見学をおこなった。これらの学校で見学したさまざまな歴史の授業の記録と実践者へのインタビューの内容を今後分析する。 今年度は2年間の研究の一年目であるため,基本的な情報・資料収集に終始した。収集した情報・資料の分析とその成果公開を次年度はおこなっていく。
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