2007 Fiscal Year Annual Research Report
外国人生徒の教科学習支援の研究-中学校の学習内容理解と学習意欲の向上を促す支援-
Project/Area Number |
19730545
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
角替 弘規 Toin University of Yokohama, スポーツ健康政策学部, 准教授 (10298292)
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Keywords | 外国人生徒 / 教科学習支援 / 学習内容理解 / 日本語学習 / 授業参加 / 進学・就職 |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年急増しつつある外国人生徒の教科学習に対して適切な教科指導の在り方を探ることで、外国人生徒が直面する学習達成と進路決定の問題について解決の方策を示すことにある。これまで外国人生徒に関して、言語教育や適応教育、アイデンティティの維持に重点が置かれ、教科学習そのものについては見過ごされがちであった。しかし長期間滞在する外国人の増加に伴い外国人生徒の学校での学習期間も長期化し、かれらの進学・就職問題が極めて大きな問題となっている。その問題の解決に向けては、単なる教材開発だけでなく教科学習の支援のあり方を検討する必要がある。本研究では問題関心を教科学習に特化し、かれらが学習へのモチベーションを落とすことなく積極的な授業参加が可能となるような学習支援のあり方を検討するものである。 平成19年度においては先行研究の検討を進め、外国人生徒が教科学習を進めていく上でどのような課題を抱えているか、問題の把握を進めた。それと同時に外国人生徒の学習実態について、東京都近郊の市を拠点として活動するNPO団体が主催する外国人生徒を対象とした学習会をフィールドとして参与観察を行った。また、神奈川県内の公立小学校・中学校の国際学級にも調査に赴き、国際学級担当者から外国人生徒の学習指導上の問題点等について聞き取り調査を行った。その結果、外国人生徒の教科学習に当たっては、基本的な学習言語の習得が大きな鍵となっており、高校進学においても現段階で十分な対応ができているとは言えない状況にあることが明らかとなった。平成20年度は、19年度の調査を引き続き継続しながら、事例の収集にあたり、外国人生徒に対するより体系的かつ組織的な支援の在り方を明らかにしたい。
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Research Products
(1 results)