2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代アメリカの道徳教育論における幸福に関する基礎的研究
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19730546
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| Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
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Principal Investigator |
龍崎 忠 Gifu Shotoku Gakuen University, 教育学部, 専任講師 (80340389)
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| Keywords | 道徳教育 / 幸福 / ケア / 絶望 / 批判的(反省的)思考 / 共感 / 臨床教育学 |
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| Research Abstract |
本研究は、アメリカの教育学に近年の動向において散見される、悲劇や受苦から幸福を構想しようとする道徳教育について注目し、それらについての基礎的な理解を中心にして、幸福をテーマとする道徳教育論を再構成しようとするものである。
本年度は、ケアという臨床的な対人関係のなかで、不幸としての受苦的な経験や悲劇を徹底して他者と共有することによって幸福をめざすという道徳教育の視点を再考することを主たる課題として研究を展開した。具体的には、次の3つを成果として挙げることができる。1つは、ケアの思想家とも呼べるネル・ノディングズの批判的思考理論を、ケアとの関わりで検討した上で、それがわが国の道徳教育の動向に与える示唆について論じた。いま1つは、アメリカの初任者研修の具体例を再考した。ケアすな共感的関係のなかで、新任教師の苦闘が年長の教師らと共有される過程を通じて、それぞれの教師にとっての幸福や希望が実現されていることを明らかにした。さらに1つは、ジョン・デューイの経験概念には、受苦や悲劇の共感的再構成という観点が含まれていることを指摘した。以上3つは学会の全国大会の場で口頭にて報告されたものであり、雑誌論文への投稿のために継続的・発展的に取り組まれるものである。
またこれらの他、幸福な生の充実という観点のもと、従来からの関心と重なり合うかたちで、アメリカでの臨床教育学の展開についても一定の成果を挙げることができた。それは平成20年夏頃に明石書店より出版予定の『臨床教育学試論(仮)』において、「新任教師へのケアと臨床教育学」という論文に結実している
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Research Products
(3 results)
