2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代アメリカ社会科憲法学習の論理にもとづく社会科授業開発
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19730550
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
中原 朋生 Kawasaki College of Allied Health Professions, 医療保育科, 准教授 (30413511)
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Keywords | 社会科教育 / 公民教育 / 憲法学習 / 教科教育 / 法関連教育 / 市民的資質 / シティズン・シップ / 授業開発 |
Research Abstract |
平成19年度は、1.アメリカ社会科憲法学習に関する"資料収集"および、2.アメリカ社会科憲法学習の論理にもとづく具体的な"授業開発"に取り組んだ。 1.資料収集に関しては、アメリカ合衆国における憲法学習の中心的な役割を担っている全米憲法センタ-(National Constitution Center) 、憲法学習の代表的な教育プロジェクトを開発しているクローズ・アップ財団(Close Up Foundation)等を訪問し、憲法学習に関する資料を収集するとともに、関係者からインタビュー調査を行った。その結果、わが国では分析・報告されていない資料(主に憲法学習に関するプロジェクト)を20編以上収集した。また、インタビュー調査ではアメリカの公民教育が「寛容な社会の実現」を理念に掲げ、個人の尊重を基本価値としながら学習活動を展開していることが分かった。 2.授業開発に関しては、小単元(1)「日本国憲法を生んだ9日間-基本的人権の尊重の起源-」、小単元(2)「どうする!新しい人権の爆発」、小単元(3)「信教の自由-寛大な社会への扉-」、の3つの授業プランを教授書形式で開発した。小単元(1)・(2)については、拙稿「開かれた憲法学習の理論と方法-ハートの法認識論にもとづく社会科授業開発-」 『社会系教科教育学研究』第19号2007年(pp.9-18)に授業プランを公表した。また、小単元(3)については、拙稿「社会科において、"立憲主義"の伝統文化をどう扱うか-立憲主義にもとづく開かれた憲法学習-」『日本社会科教育学会全国大会発表論文集』第3号2007年(pp.254-255)に単元開発の論理を公表するとともに、具体的な授業プランについて同学会で口頭発表した。 次年度以降もアメリカ社会科憲法学習の優れた授業理論を応用する方法で、精力的に授業を開発していきたい。
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