2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740001
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
居相 真一郎 Hokkaido University of Education, 教育学部, 准教授 (50333125)
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Keywords | Rees代数 / blow-up代数 / Gorenstein環 / a standard system of parameters / FLC環 |
Research Abstract |
本研究の目的はRees代数R(I)のGorenstein性の解析にあり,最終的には(大胆ですが願わくは)特異点を段階的に改良する環論的方法の確立を目指すものです.特に19年度は次の課題を達成することに照準を合わせました.(課題)「基礎環AがFLCを持つNoether局所環でquasi-Gorensteinであると仮定する.このときRees代数R(I)がGorenstein環になるようなAのイデアルIを構成する.」 このGorenstein性の解析の方向で研究を深めることは,特異点の段階的改良という本研究の最終目的に照らすとき,より本質的な発展に繋がる可能性があると私は思っています. さて,上記の課題の成果として,川崎のArithmetic Macaulay化のあるイデアルを取れば,課題の中の状況ではGorenstein Rees代数R(I)を構成できるという結果を得ました.即ち,基礎環Aの次元をd≧3とし,x1,x2,...,xdをAのa standard system of parametersとする.x1の十分大きなべきを取ることによって,(x2,x3,...,xd):x1=(x2,x3,...,xd):x1^2=…と仮定してよい.このとき1=(x2,x3,…,xd):x1とおけばR(I)はGorenstein環となる.このようにしてこの課題は達成できましたが,いくつかの強い仮定を課しているので,それを外すもしくは弱めることが次年度からの課題であると考えています. 19年末にこの成果をThe 3rd Japan-Vietnam Joint Seminar on Commutative Algebraで発表させていただける機会を得ましたが,科学研究費神助金の援助がなければこの海外旅費の面でかなり苦労していたと思います.この場をお借りして感謝の意を表したいと思います.
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Research Products
(3 results)