2008 Fiscal Year Annual Research Report
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19740009
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
小森 靖 Nagoya University, 大学院・多元数理科学研究科, 助教 (80343200)
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| Keywords | 多重ゼータ / ルート系 / 特殊値 / qゼータ / シャッフル積 |
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| Research Abstract |
今年度は以下の二点について主に研究を進めた。
● Eisenstein型級数とqゼータ関数の特殊値の計算とその母関数の研究 : フルヴィッツやクロネッカーらによって研究されてきたEisenstein級数の特殊値や、保型形式と密接な関連のあるラマニュジャンによる公式等に対し統一的な見方を与え、それら特殊値の母関数を構成した。さらにリーマンゼータ関数のq類似であるqゼータ関数の正整数での特殊値も全く同様の方法で計算できることを示し、さらにBernoulli多項式のq類似を定義することができた。q類似はリー代数の表現の指標公式と自然に解釈できるため、これはSU(2)の場合を求めたことに相当する。したがってこの結果を一般のルート系に対応するゼータ関数のq類似に適用することが望まれる。
● 多重ゼータ値におけるシャッフル積の研究 : これまで多重ゼータ値のシャッフル積はドリンフェルト積分によって与えられてきたが、それは部分分数展開だけで与えられることを示した。これによればシャッフル積の展開とルート系の多重ゼータ値とが対応することが分かり、多重ゼータ値とシャッフル積との対応がより明確になった。またこの方法を用いることによって、extended double shuffle relationを積分を使わない形で再定式化することができた。これらによって多重ゼータ値の理解がより進むことが期待される。
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