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2008 Fiscal Year Annual Research Report

保型形式から見る類数公式とL関数の特殊値

Research Project

Project/Area Number 19740015
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

市原 由美子  Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 助教 (80372689)

KeywordsL関数 / 特殊値
Research Abstract

L関数に関してはRe(s)=1や1/2における特殊値を調べることは非常に大切な研究テーマである。また、いつくかのL関数に関してはRe(s)=1とRe(s)=1/2における零点の関係も調べられている。従って、Re(s)=1.1/2におけるL関数の研究はそれぞれとても大切なものであるが、Re(s)=1/2を調べることでRe(s)=1の情報が得られるという期待も持つことができるので、そういう視点で、今年度はRe(s)=1/2における保型L関数の特殊値、特にnon-vanishingの問題に対して研究に取り組み、結果を得ることができた。楕円曲線のL関数に対応するウエイト2の保型L関数で言えば、s=1/2に関するnon-vanishing性を調べることは、楕円曲線の有理点のなす群の階数とL関数のs=1/2における零点の位数が一致しているというBSD予想からも分かるように、とても興味深い研究である。現在までに得ちれていた結果は、保型形式の空間の基底に対してs=1/2で零とならない保型L関数がどれくらい存在するかを示すものであった。しかし、保型形式の空間はold formからなる空間とnew formからなる空間に分かれ、new form対する結果を得ることが本質であるので、保型形式の空間の基底を考えるのではなく、new formの空間を考えるべきである。そのような考察が成功しているのはレベルが奇数の保型形式だけであった。しかし、今回素数冪のレベルで結果を得ることができた。具体的には、保型L関数のRe(s)=1/2の点におけるnew formの空間の基底に関するfirst momentを得た。この結果は一般のレベルのnew formについてのnon-vanishingの問題への取り組みへ大きく貢献することが期待できる。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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