2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740036
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
望月 拓郎 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 准教授 (10315971)
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Keywords | ワイルド調和バンドル / ワイルド純ツイスターD-加群 / 不確定特異点 / ストークス構造 / 強レフシェッツ定理 |
Research Abstract |
代数曲面上の平坦束が不確定な特異性を持つ場合、適当なブローアップをとると簡単な形になるという一種の特異点解消予想を研究し、正標数に世界へ行きp-曲率を用いるという手法を導入することで解決しました。また、ワイルド調和バンドルについての詳細な研究を行いました。特に無限遠のまわりにおけるストークス構造より、自然により簡単なワイルド調和バンドルが得られることがわかりました。これによってワイルド調和バンドルの研究は、以前の従順調和バンドルの研究に帰着され、ほぼ満足できる理解に達しました。これらの結果を用いて、不確定特異点を持つ平坦束についての小林-ヒッチン対応を確立し、さらに特異点解消についての結果を一般次元にまで拡張しました。そして、射影多様体上において、ワイルド純ツイスターD-加群、ワイルド調和バンドル、半単純ホロノミックD-加群という三つの対象が自然に対応することを確立し、これを用いて半単純ホロノミックD-加群に関する柏原の予想を肯定的に解決しました。これらの結果をまとめプレプリントarXiv:0803.1344,arXiv:0803.1346として発表しました。研究面では稀にみる非常に充実した一年でした。 研究があまりに忙しかったこともあり、フランスからの帰国以降に海外出張はありませんでしたが、6月と1月に数理解析研究所で催された国際研究集会で上記の結果の一部を発表しました。
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Research Products
(3 results)