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2008 Fiscal Year Annual Research Report

逆数学のための算術のモデルの研究

Research Project

Project/Area Number 19740042
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

山崎 武  Tohoku University, 大学院・理学研究科, 准教授 (30336812)

Keywords逆数学 / 二階算術 / 帰納的関数論 / オメガーモデル
Research Abstract

二階算術の枠組みにおいて, どれくらいの強さの集合存在公理図式があれば証明されるのに必要十分であるかという観点から, 数学の定理を分類する試みを逆数学という. より厳密には, 計算機が扱える程度の数学領域に対応する形式体系のもとで,既知の数学の定理とある集合存在公理図式の同値性を証明することが逆数学の目的といえる. したがって本研究では個々の具体的な数学的対象を計算論および帰納的関数論に基づいて捉え直すことも行っている.
本年度は主に次の3点に注目して研究を行った.
1. 部分的ランダム性の考察. 昨年度から部分的ランダム性の新たな概念として相対部分的ランダムを導入した. 相対部分的ランダムは部分的ランダムの度合いをその実数自身に依存して決めるという自己言及的なものであり, これまでの部分的ランダムとは本質的に違うということを確かめることができた. ただし, 逆数学の枠組みにおいて, これに対応する形式体系があるはずであるが, 適切なものをみつけることはできなかった.
2. 保存性に関する二階算術のモデル論的研究. RCA_0に2ベキの無限ラムジーの定理の弱系を付け加えても十分複雑な文に関して証明できることが変わらないことを木原貴行とともに示した. 実際には木原の証明とは別の証明も与えている. 更にこれを拡張して, いくつかの新しい結果を得た. その中の考察から2ベキの無限ラムジーの定理自体にも保存性に関する結果を得られそうである.
3. 高階算術の枠組みによる逆数学. 逆数学の研究は2階算術の枠組みで行うのが普通である. ただし対象を直接扱うのではなく, 2階の言語に合わせてコード化する必要があった, それを解消し, より一般的な形で逆数学を行うため,既存の高階逆数学を再検討した. そのため高階の対象に拡張した帰納的関数の理論を分析した. また実数上の計算可能性理論に優先法を導入することを試みた.

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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