2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740073
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤木 剛朗 Shibaura Institute of Technology, システム工学部, 講師 (40433768)
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Keywords | 関数方程式論 / 関数解析学 |
Research Abstract |
1.無限大ラプラシアンを含む放物型方程式の粘性解の存在,一意性,初期値に対する連続依存性を証明した.さらに、解の漸近挙動を(1)全空間の場合の初期値問題;(2)有界領域に対する斉次ディリクレ問題;(3)有界領域に対する非斉次ディリクレ問題について解析した.特に(1)の場合はt^<-1/6>の減衰オーダーが、(2)の場合はt^<-1/2>の減衰オーダーが最適であることが証明された.また,(3)については,新しいバリア関数を用いた議論を提案し、定常解への収束オーダーを求めることに成功している.ここで開発した方法は他の退化放物型方程式の非斉次ディリクレ問題にも応用が可能である. 2.p-ラプラシアンを含む爆発項付き放物型方程式のL^r-初期値に対する時間局所解のは存在定理を証明した.ここで得られた結果は半線形熱方程式ではよく知られているF.B.Weisslerの局所解の存在定理を退化放物型方程式に一般化するものである.ただし,準線形かつ退化した方程式の場合,Weisslerが用いた積分方程式によるアプローチは適用できない.そこで,本研究では劣微分作用素を含む発展方程式の理論とエネルギー法を発展させ,さらにL^r-評価を導入することで時間局所解の構成を行っている.
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