2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740073
|
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤木 剛朗 Shibaura Institute of Technology, システム工学部, 講師 (40433768)
|
Keywords | 関数方程式論 / 関数解析学 |
Research Abstract |
1. 無限大ラプラシアンを主要項に持つ放物型方程式の粘性解の時間大域的挙動を明らかにした. まず, 全空間の初期値問題に対する解のLPノルムの最適な減衰評価を得た.特にL^∞ノルムの減衰速度が次元に依らないことを示し, またそのメカニズムを数学的観点から明らかにした. その他, 有界領域の非斉次ディリクレ問題に対する解の減衰評価を, 対応する定常解の非退化性を仮定せずに証明した. ここでは同じ年に発見された楕円型方程式の解の定常解に対する新しい近似法を用いている. 2. p-ラプラシアンを主要項に持つ退化・特異放物型方程式の解の時間大域的挙動について研究した. 減衰解の漸近形を明らかにし, また漸近形に対する安定性の概念を導入し, 空間1次元の場合に対して安定性解析を実施している. 特に1<p<2の場合はW^<1,p>_0上の曲面上の力学系を導入することで, 漸近形の安定性に関する数学的構造を明らかにすることに成功している. ここで導入した力学系を用いる方法は, 他のfast diffusion方程式への応用も可能である.
|