2009 Fiscal Year Annual Research Report
臨界ソボレフ―ハーディ指数をもつ放物型方程式の無限時間爆発解の挙動に関する研究
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19740081
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
石渡 通徳 Muroran Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 准教授 (30350458)
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Keywords | 臨界性 / ハーディの不等式 / コンパクト性の破れ / トレース作用素 / ソボレフの不等式 / 藤田型方程式 |
Research Abstract |
本年度の研究は、最終年度の研究を見越した上で、周辺的事項の研究を重点的に行なった。具体的には、臨界放物型方程式の定常解の構造に関する知見を得る目的で行なったTrudinger-Moser型不等式の最大化関数の存在に関する研究、非自明な状況下での放物型方程式の解の漸近挙動に関する知見を得る目的で行なった、外部領域で定義された劣臨界指数をもつ藤田型方程式の解の漸近挙動に関する研究、ハーディ形不等式に関する知見を得る目的で行なった、トレースソボレフ-ハーディ型不等式の最大化関数の存在と非存在に関する研究である。Trudinger-Moser型不等式の最大化関数の存在に関する研究では、有界領域の場合には常に最大化関数が存在することが知られていたが、本研究では、非有界領域上の問題では、パラメータが臨界指数に近いときには最大化関数が存在し、小さいときには最大化関数が存在しないという結果を得た。外部領域で定義された藤田型方程式の解の漸近挙動については、領域の境界が非自明であることが既存の解析の応用を妨げていたが、東北大学石毛准教授の開発した手法により、時間発展を解析する基礎的道具立てがそろったことを受け、無限次元力学系的理論を精密に適用することにより、境界項から来る降下の詳細な分析を行なうことができた。トレースソボレフ-ハーディ不等式に関する研究では、全領域の場合と異なり、トレースハーディ不等式は特異最小化元すら持ち得ないこと、またトレースソボレフ-ハーディ不等式ついては凝集コンパクト性原理を用いることにより最大化元の存在を得ることができた。対応する放物型方程式の解の漸近挙動は、本研究の研究テーマに密接に関係するものであるが、今後の課題である。
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