2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740084
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
竹縄 知之 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋工学部, 准教授 (70361805)
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Keywords | 可積分系 / セルオートマトン / トロピカル幾何学 / 超離散化 / 双有理写像 |
Research Abstract |
1.東京大学の井上氏と共同でトロピカル代数幾何学の可積分系への応用について研究した.その結果,リストの第1論文において周期境界条件付きの超離散戸田方程式と呼ばれる超離散可積分系に関して,そのスペクトル曲線のトロピカル化およびそのJacobi多様体との関係を明らかにした.具体的には超離散戸田方程式の等位集合からJacobi多様体への写像を,(超離散でない)離散戸田方程式の固有ベクトル写像のトロピカル化により構成した.また超離散戸田方程式と周期箱玉系の関係も明らかにした.この論文の結果に関して国内の学会・研究集会において発表を行った. 2.論文1に引き続き井上氏と共同で周期境界条件付きの超離散戸田方程式について研究を行い、そこから変数変換により導出される広田・三輪型の双線形方程式が,テータ関数に関するFayの恒等式のトロピカル化によって得られること,つまり周期境界条件付きの超離散戸田方程式の解がテータ関数により書かれることを示した.この結果に関して口頭発表を行った(論文準備中). 3.九州大学の津田氏,Grammaticos氏,Ramani氏と共同で次数の高い保存量を持つ2次元双有理力学系について研究した.その結果,リストの第2論文においてそのような力学系の系統的な構成法を提案した.また,双線形形式に書き換えられるにも関わらず,エントロピーが正で可積分とは言えない例について考察した.
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Research Products
(6 results)