2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740084
|
Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
竹縄 知之 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋工学部, 准教授 (70361805)
|
Keywords | 可積分系 / 離散系 / 超離散化 / トロピカル幾何 / 楕円曲面 / 力学系 |
Research Abstract |
1. 鈴鹿医療科学大学の井上氏と共同で,昨年度,超離散周期戸田方程式に対して,Fayの恒等式を用いて得られた解が完全解であることを示した.つまり等スペクトル空間とヤコビアンが同型であることを,初期値問題を解くことにより示した.この結果を投稿していたが,今年度RIMS Kokyuroku Bessatsu誌に掲載された. 2. ルーマニア物理核研究所のCarstea氏と共同で,有理楕円曲面上の力学系の分類を行い,特に3次曲線のファイバーを保たないものについて興味深い例を発見した.また,射影平面上の9点でブローアップしてできる有理曲面が,いつ楕円ファイバーを持つかという問題に関して,9点が3次の楕円曲線の上にないときに対しても簡明な必要十分条件を見出した.この結果,Quispelらによる力学系(QRT写像)以外にも様々な(パンルヴェとは異なり自励的な)可積分力学系が構成できることが分った.(論文準備中) 3. 東京大学の坂井氏,ノーザンコロラド大学のDzhamay氏と共同でq差分線形方程式のコネクション変形を一般の場合について調べ,一定の知見を得た.これは連続系におけるシュレジンガー方程式を導いたことに当たる. 4. 井上氏,東京大学の岩尾氏と共同で書いた,超離散系に付随するトロピカルスペクトル曲線とテータ関数に関する総説が数理解析研究所講究録に掲載された.
|
Research Products
(5 results)