2009 Fiscal Year Annual Research Report
数値シミュレーションとX線観測で探る衝突銀河団の高エネルギー現象
Project/Area Number |
19740096
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
滝沢 元和 Yamagata University, 理学部, 准教授 (70323160)
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Keywords | 銀河団 / 数値シミュレーション / X線天文学 |
Research Abstract |
巨大電波ハローを持った衝突銀河団Abell 2319をすざく衛星で観測し、高温ガスの温度、重元素、および視線速度分布を調べた。また広帯域スペクトル解析から非熱的硬X線の上限値を得て、そこから磁場強度の下限値を得た。それらの結果をもとにして、粒子加速機構としては衝撃波よりも乱流によるもののほうが好ましいことを示した。この結果はSugawara et al.(2009)としてPublications of Astronomical Society of Japan(PASJ)に発表された。 電波レリックをもった衝突銀河団Abell 3667をすざく衛星で観測し、広帯域スペクトル解析をおこなった。その結果、銀河団中心部に超高温成分が存在すること、および電波レリック領域での非熱的放射の上限値を得た。この結果はNakazawa et al.(2009)としてPASJに発表された。 銀河団衝突が質量評価に与える影響について、N体+流体シミュレーションのデータを用いて評価した。その結果、銀河の速度分散を用いる方法は観測方向による依存性が相対的に高くなること、特に衝突軸方向から観測すると、重力レンズとX線で大きな食い違いが予想されることなどを示した。この結果はすでに論文にまとめられ、PASJへ投稿中である。
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Research Products
(9 results)