2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740100
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
早崎 公威 Kyoto University, 基礎物理学研究所, 研究員(特別教育研究) (30374218)
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Keywords | 理論天文学 |
Research Abstract |
「研究目的」 巨大バイナリーブラックホールの存在を明らかにするため、理論的方法で探査方法を提案する。 「意義、重要性」 最近、あらゆる銀河において、バルジの速度分散が大きな銀河ほど質量の大きなブラックホールが存在していることが分かって来た。この関係は、銀河同士の衝突合体の結果、その中心の巨大ブラックホール同士も合体成長するブラックホールの階層的成長を強く示唆している。銀河同士の合体を経て、巨大ブラックホール同士が単一の超巨大ブラックホールへと成長するまでの間、安定したバイナリーを形成する段階が必ず存在することが理論的に分かっているしたがって、巨大バイナリーブラックホールを同定することは、宇宙は階層的構造形成されたことを裏付けることになる。 「具体的成果」 理論的方法の基礎概念は、二つのブラックホールがバイナリーであった場合に、ブラックホール周囲に形成されるガス円盤から放射される光がバイナリーであることの情報を持っているとした場合の放射特性を調べることである。 本研究では、バイナリーブラックホールの周囲に巨大なガス円盤があると仮定した。そこでまず、バイナリー周囲にあるガス円盤からバイナリーへと質量輸送が行われるかどうかを調べた。この結果はHayasaki, et. al.(2007)にて公表された。次に質量輸送によって、各コンポーネントにガス円盤が形成されるかどうかを調べ、円盤からの基本的放射特性を調べた。この結果は、(Hayasaki, et. al.(2008))にて公表予定である。
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