2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740119
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 正俊 Tohoku University, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教 (30400435)
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Keywords | α凝縮状態 / 酸素原子核 / αクラスター |
Research Abstract |
本年度では、実験遂行の為の^<16>Oビーム輸送のテストおよびデータ収集系の整備、検出器のテストまでを行った。ビームトランスポートのテストでは、東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(以下CYRIC)のサイクロトロン更新後、「整備されていなかった高分解能ビームライン、第41コース(C41コース)のビームトランスポートを、ビームオプティクス計算コードGIOSを用い徹底的に見直すと同時にビームを整形する為の遠隔操作可能なスリットを再整備した。これにより、標的上において、前年度までは4mmφ程度であったものを1mmφ程度にまで改善することができ、測定散乱角度の精度が50%向上した。また、データ収集系に関しては、カーネル2.6のLinux上で動作するデータ収集プログラムnagidaq(京都大、庄司氏が開発)を用いたデータ収集システムをCYRICにおいて新たに構築した。崩壊α粒子測定用の検出器に関しては、16ch×2のチャンネルをもつ位置敏感型シリコンストリップ検出器による崩壊α粒子検出器を開発した。テスト実験において、弾性散乱および非弾性散乱によって散乱された160MeV程度の^<16>O粒子や反跳^<12>C粒子が200μmのアルミ板中で止まり、ほぼα粒子のみを測定できており、本測定において有効であることを確認した。一方で、シリコンストリップ検出器からのノイズがやや大きく、^<16>Oの励起エネルギーを500keVの精度で決定するために、 エネルギー分解能向上のために架台に更なるノイズ対策を行う必要があることが認識された。
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