2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740126
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅岡 陽一 The University of Tokyo, 宇宙線研究所, 助教 (40345054)
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Keywords | 超新星 / Ashra / ニュートリノ / 広角光学系 / 近傍宇宙 |
Research Abstract |
本年度は、まず第一に観測サイトであるマウナロアにて、光学観測用のデータ列文集系、天候モニター、雨センサー、雲モニター、温湿度計、シャッターコントロール、高電圧コントロール、衛星ネットワーク等から構成される、スローコントロールシステムの設置調整を行った。その後、星像の連続撮像システムの開発、設置及び評価を行い、2008年6月末よりAshra光学閃光観測を開始した。これまでのところ約10ヶ月間観測を継続しており、実観測時間が計1300時間に到達した。実績として、90%の好天率と99%以上の稼働率を達成しており、マウナロアサイトの優位性及び観測の安定性が証明されているといえる。昼も含めた全時間に対する観測時間の割合(duty cycle)は、19%に達している。通常良くて10%程度しか期待できないところが、倍近い値が得られている。これらの高い稼働率は、スローコントロールシステムの長期運用に支えられたものであり、我々の構築したスローコントロールシステムの安定性を示しているともいえる。懸案であった誘導雷による信号ラインへの被害も、昨年度に行った電源ラインとイーサーネットラインへの電磁シールドにより防ぐことができた。冬季には雷が発生し瞬電が頻発したが、予め設置しているUPSとこの信号ラインへの電磁シールドの効果で観測効率を損なうことがなかった。超新星探索解析に関しては、解析手法開発に最適なアンドロメダ銀河を用いて、画像重ね合わせや限界等級算出方法の開発を行った。
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Research Products
(2 results)