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2008 Fiscal Year Annual Research Report

XMASS実験におけるシミュレーションの精度向上

Research Project

Project/Area Number 19740128
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

安部 航  The University of Tokyo, 宇宙線研究所, 助教 (30401285)

Keywords暗黒物質 / 液体キセノン / 宇宙線 / 宇宙物理 / 素粒子実験
Research Abstract

本実験は液体キセノン中での真空紫外光の基本的な特性を精度よく測定し、これらのパラメーターを使用するXMASS実験におけるシミュレーションの精度を向上させることを目的としている。当該年度は前年度に行ったキセノン中での不純物の影響の研究をもとに、この不純物を取り除くための改良を行い、キセノン中での真空紫外光の吸収長、散乱長の測定、そしてこれらのパラメーターを組み込んだシミュレーションによるバックグラウンド見積もりを行った。
光電子増倍管の回路部分に残留する不純物がキセノン中に溶出し、吸収長を短くしてしまっていたため、これを十分に取り除く方法の確立を行った。不純物除去はキセノンパラメーターを測定するために必要であると共に、この光電子増倍管が実際のXMASS実験においても使用されるものであるため、実験で十分な性能を得るためにも不可欠である。この方法が確立されたことはXMASS実験にとって非常に重要な成果である。この方法で十分に不純物を取り除いた光電子増倍管を用いて、改良が行われたチェンバーでキセノンの吸収長、散乱長の測定を行った。そしてこれにより得られた結果から、シミュレーションに組み込まれていたパラメーターの調整を行い、バックグラウンドの見積もりを行った。シミュレーションはさらに正確になるよう、検出器構造についてもより現実の検出器を反映させるよう再調整を行い、キセノンパラメーターについては誤差範囲も含めて、バックグラウンドの再評価を行った。
得られたバックグラウンドデータはこれまでより正確であるだけでなく、キセノンのパラメーターの変化に対する影響についても見積もることができており、今後XMASS実験で実際に観測されるデータを評価する上で非常に有用な結果である。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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