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2007 Fiscal Year Annual Research Report

小さな階層性をもった超対称理論の研究

Research Project

Project/Area Number 19740144
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

奥村 健一  Tohoku University, 大学院・理学研究科, 研究支援者 (40403935)

KeywordsMirage伝達 / Deflected anomaly伝達 / Axion
Research Abstract

本年度は小さな階層性を持った超対称粒子のスペクトラムを実現できることが知られている超対称性の破れのMirage伝達機構とそれに近い質量スペクトラムを実現できるDeflected anomaly伝達機構の間の関係を研究した。この研究により超対称性の破れの伝達機構としては全く異なるにもかかわらずDeflected anomaly伝達の低エネルギーでの質量スペクトラムはMirage伝達と同じmodular weightと呼ばれるパラメータで完全に記述できることが明らかになった。Mirage伝達においては小さな階層性を実現するためにはanomaly伝達とモジュライ伝達の強さの比であるαと呼ばれるパラメータが2になるモジュライのUplifting potentialが必要であるが、これをstringの有効理論として実現することが困難であることが指摘されている。Deflected anomaly伝達機構ではこれをMessenger場の数を調節することにより自由に選ぶことが可能である。これにより、小さな階層性を実現する模型を構築する自由度が広がった。小さな階層性を実現するためにはさらにHiggs場とtopクォークのmodular weightの間に一定の関係を満たさなければならないが、これをDeflected anomaly伝達の枠組みで実現する方法を開発することが今後の課題として残された。一方、Mirage伝達は一般に軽いモジュライ場を伴うために宇宙初期にモジュライ振動の崩壊によるgravitinoの過剰生成が宇宙論的に問題を引き起こすことが知られている。本年度はこの問題を解決する方法についても考察を行った。ひとつの方向はMSSMにNeutralinoよりも軽いsingletを加えることにより暗黒物質の質量を下げる方向である。この可能性を研究し、Mirage伝達にaxionを加えることにより宇宙論的に問題のないMirage伝達模型を構築することに成功した。本成果はPhysicalReviewD誌に投稿中である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Deflected anomaly mediation into mirage mediation2007

    • Author(s)
      奥村健一
    • Organizer
      日本物理学会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2007-09-24

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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