2009 Fiscal Year Annual Research Report
X線衛星「すざく」を用いた宇宙X線背景放射の高感度探査
Project/Area Number |
19740168
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
寺田 幸功 Saitama University, 理工学研究科, 准教授 (90373331)
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Keywords | 宇宙物理 / エックス線観測 / X線衛星「すざく」 / 硬X線検出器 / 宇宙X線背景放射 / 硬X線分光 / 高感度硬X線観測 / 非X線バックグラウンド |
Research Abstract |
本研究の目的は、宇宙のあらゆる方向から飛来する謎のX線放射(宇宙X線背景放射;CXB)の起源を探るために、最もエネルギー密度が高い硬X線の領域で、そのX線スペクトルを精密に測定することである。本研究では、硬X線領域で世界最高感度を誇る「すざく」衛星の硬X線検出器(HXD)を用いて研究をすすめており、継続的に、検出器開発メンバーとしてのメンテナンスと、較正観測とを行ってきた。平成20年度には、広島大学他の研究者と協力して、HXDの感度を左右する非X線バックグラウンド(NXB)のスタディをすすめ、CXBの平均X線スペクトルを約10%の精度で求める事が出来ている。この結果を元に、平成21年度には、X線衛星を用いた研究者が広く集まる国際会議として、平成21年7月の「すざく」国際会議、9月の「X線宇宙物理(X-ray Astronomy)」会議に参加し、ヨーロッパのINTEGRAL衛星や米国Swift衛星を用いたCXB観測の研究者と打ち合わせ等を行い、その測定精度についての議論等を行った。前者のすざく会議は、主催者のメンバーの一員として運営にあたった。なお、本研究で精度が向上した較正結果は、本研究代表者がとりまとめて、NASA GSFCから世界に公開、広く「すざく」観測者が利用できるようにした。さらに、CXBの起源に制限をつけるべく、到来方向毎に分割した解析をすすめ、その放射強度の分散からCXBの活動銀河核起源説の検証も試みた。結果、現時点での検出器感度では強い制限は与えられなかったものの、将来のX線衛星であるASTRO-HやIXOに搭載する観測装置の性能要求値を示す事につながった。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] 可視・X線・TeV多波長同時観測を通じた白色矮星における粒子加速の検証2010
Author(s)
寺田幸功, 原山淳, 馬場彩, 石田学, 堂谷忠靖, 林多佳由, 中村良子, 牧島一夫, 向井浩二, 新田敦子, Okkie de Jager, Paula Chadwick, Stefan Wagner, David Buckley
Organizer
日本物理学会
Place of Presentation
岡山大学
Year and Date
2010-03-20
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