2008 Fiscal Year Annual Research Report
超重核のα-γ核分光研究を目的とした新規Si-CdTe検出器の開発
Project/Area Number |
19740169
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
加治 大哉 The Institute of Physical and Chemical Research, 森田超重元素研究室, 協力研究員 (00391912)
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Keywords | 超重元素 / 超重核 / i-CdTe検出器 / ホットフュージョン / 重イオン融合反応 |
Research Abstract |
超重核のα-γ核分光研究にはα0線検出のためのSi検出器とγ線検出のためのGe検出器を組み合わせたSi-Ge検出器アレイが用いられているが, 本研究ではγ線検出器としてCdTe検出器を適用し, 新規にSi-CdTe検出器アレイを製作した。1×1cm^2(厚さ1mm)のCdTe検出器と2×2cm^2(厚さ0.3mm)のSiフォトダイオードを用いて検出器アレイを組んだ。CdTe検出器はGe検出器と比較してエネルギー分解能の面で多少劣るが, 検出効率の高さと常温で使用できる利点がある。また, Ge検出器と比べて検出器を構成するCdやTeの原子番号が大いために,高い検出効率が期待される。既存のα線連続測定装置(MANON)を改良し, このSi-CdTe検出器アレイを組み込んだ。これにより,超重核のα-γ線連続測定が可能になった。 α-γ線同時計測用に, Si検出器16chおよびCdTe検出器16ch分の同時計測が可能な信号処理回路システムを構築した。この回路の構築によりエネルギー分光測定・壊変時間特性・検出器のヒットパターン等のデータ取得が可能になった。^<241>Am標準線源を用いて,製作したSi-CdTe検出器アレイの性能評価を行った。SiおよびCdTe検出器のエネルギ-分解能・検出効率曲線・α-γ線放出間の時間測定を行った。CdTe検出器のエネルギー分解能は常温で59keVγ線に対して2.5keVであった。また^<241>Amの5.48MeVα線と59keVのγ線の時間差67n秒も確認した。
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Research Products
(4 results)