2007 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡条件下での構造形成におけるミクロダイナミクス・マクロ記述
Project/Area Number |
19740238
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
湯川 諭 Osaka University, 大学院・理学研究科, 准教授 (20292899)
|
Keywords | 計算物理 / 非平衡動力学 / ミクロ相分離 / 界面系の熱伝導 / ずり系の構造 |
Research Abstract |
本年度は、主として非平衡条件下におけるミクロダイナミクスに関して研究を行い、計算機シミュレーションを行った。特に、ミクロ相分離ダイナミクス、温度勾配下での界面ダイナミクス、ずり条件下での相分離ダイナミクスとレオロジーの研究を行った。 ミクロ相分離の問題では、系の幾何学的配置を変更し、より現実的な条件下での気泡流から噴霧流への転移をみた。また、相互作用に散逸をとりいれることで粘性が高い状態を実現することに成功した。 温度勾配下での界面ダイナミクスの問題では、界面の運動の性質が、平衡系とは全く異なることを見いだした。これは非常に興味深く、非平衡状態のより深い理解につながることが期待される。 さらに、ずり条件下での相分離ダイナミクスとレオロジーの研究においては、ミクロな構造欠陥の間の相互作用を直接的にとらえることができた。これはおそらく世界で始めてであると思われる。今後、構造欠陥の状態を制御しさらなる研究を深めたい。 以上の研究成果は、すべて学会で発表を行い、現在論文を準備中である。
|
Research Products
(4 results)