2007 Fiscal Year Annual Research Report
サブミクロンMeV重イオンの液体照射による二次粒子収量測定
Project/Area Number |
19740247
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
石井 邦和 Nara Women's University, 理学部, 助教 (00397837)
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Keywords | ガラスキャピラリ / マイクロイオンビーム / 二次粒子収量 / PIXE |
Research Abstract |
平成19年度はガラスキャピラリを通過したMeV重イオンビームを用いたPIXE測定を行なった。本研究の目的は液体標的からの二次粒子収量測定であるにもかかわらずPIXE測定を行なった意味は、本研究を進めるにあたりガラスキャピラリに加速器から引き出したイオンビームをうまく透過させることが必須条件であるため、測定が比較的容易かつ大気圧で測定できるPIXE測定をガラスキャピラリを用いて行なった。サンプルとして、米国の国際標準研究所(NIST)のSRM610というガラス標準物質及び化粧品各種、液体標的(ミネラルウォーター及び淀川の水)を用いた。得られた結果を日本物理学会第62回年次大会にて報告した。 またPIXE測定を行なうとともに大気圧中でガラスキャピラリのイオンビーム透過特性を調べた。具体的には加速器のビームライン下流側から望遠鏡にてのぞきながら、ガラスキャピラリの傾き角度を変えていったときの透過特性を調べた。透過イオンビームの最大電流値は入口径0.8mm、出口径300μmのガラスキャピラリで20nA、同入口径出口径100μmで5nA、50μmで〜200pA、10μmで20pA程度であった。これらの最大ビーム電流値は加速器の条件が同一ではないため一概には比べられないのであるが、平成20年度以降行う収量測定実験においては十分な強度であると考えている。また現在は理化学研究所から入り口径の異なるキャピラリを頂き、ガラスキャピラリの入り口径に対する透過特性も調べている。大学の耐震工事に伴う粉塵、振動を避けるため納入を遅らせていた、本研究を行う真空チェンバーも納入が終わり、現在ビームラインへの接続を調整中である。
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