2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740268
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西田 究 The University of Tokyo, 地震研究所, 助教 (10345176)
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Keywords | 地球自由振動 / 表面波 / 大気音波 |
Research Abstract |
常時地球自由振動の励起源は大気海洋現象であると考えられている. 大気海洋中の擾乱が固体地球の振動を励起する場合、捩じれを伴わない伸び縮み基本モード(Rayleigh波)が卓越すると信じられてきた。しかしながら、観測上の制約があるため、実際には検証する事ができなかった。 最新の観測データを解析してみると、予想に反して、長周期Love波(捩じれを伴う波)が常時励起されている事が分かってきた(Nishida et al. 2008)。この観測結果は、常時地球自由振動の励起メカニズムを理解する上で重要な発見である。観測されたLove波は海洋地域で励起されており、大陸での励起は非常に弱い事が分かった.海洋地域の中でも特に、陸海境界付近の励起が強い事から、海洋重力波が海底地形を通して固体地球の振動を引き起こしていると考えられる。この発見により、大気固体地球のカップリングだけでなく、海洋波浪と固体地球の地形カップリングも重要である事が明らかとなった
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