2008 Fiscal Year Annual Research Report
化学活性種の高精度供給による単層カーボンナノチューブの金属/半導体特性選択成長
Project/Area Number |
19740339
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
須田 善行 Toyohashi University of Technology, 工学部, 准教授 (70301942)
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Keywords | 単層カーボンナノチューブ / カイラリティ / 化学気相堆積 / エッチング / 二酸化炭素 / 化学活性種 / ラマン分光 |
Research Abstract |
当該研究課題の実現のため, (1)弱い酸化剤であるCO_2ガスをCH_4原料ガスに添加, (2)CH_4原料ガスのプラズマ化, のそれぞれがカーボンナノチューブ(CNT)成長に与える影響を調べた。(1)粉末状の触媒として用いたNiMoMgOやFeMoMgOからは主として3-4層の多層CNTが成長し, CO_2を添加することでその層数・内径・外径が増加した。また, CH_4ガスのみからは単層CNTもある割合含まれていたが, その量はCO_2添加により徐々に減少し, CH_4ガス(流量75 sccm)に対してCO_2ガス(Arガス希釈, 濃度0.1%)流量を3 sccm以上にすると直径1nm以下の単層CNTは確認できなくなった。3 sccmまでのCO_2添加により, 単層CNTの直径(金属/半導体特性に関係する)の分布を太い方へ変化させることができた。(2)CNT成長領域から60 cm程度離れたところにプラズマ電極を取付け, 原料ガス導入口付近にDCプラズマを発生させた。CNT触媒には, 前述のFe(Ni)MoMgOの他にAl_2O_3/Fe/Al_2O_3の3層構造をSiO_2付きSi基板上に堆積したものを用いた。いずれの触媒からも単層CNTが成長したが, 特にAl_2O_3/Fe/Al_2O_3触媒からは高密度に単層CNTが成長した。ラマン分光分析において, 単層CNTの欠陥に起因するDピークに対するグラファイト結晶を示すGピークの強度比(G/D比)は42という高い値が得られた。
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Research Products
(29 results)