2007 Fiscal Year Annual Research Report
電子バーンシュタイン波加熱用入射ミリ波の反射波計測の研究
Project/Area Number |
19740347
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
伊神 弘恵 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 助教 (10390634)
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Keywords | 加熱計測 / 電子バーンシュタイン波 / 高密度プラズマ |
Research Abstract |
電子バーンシュタイン波励手法の一つとして、起弱磁場側から適切な角度、偏波の電磁波モードを入射し、プラズマ遮断で異常波に効率良く結合させ高域混成共鳴層に送り込む方法がある。電磁波と電子バーンシュタイン波間のモード変換効率は電子密度と磁場分布、および電磁波モードの偏波と伝播角度の関数となる。本研究は後者の方法を実施する際の反射波計測により最適入射条件を得ることが目的である。平成19年度においては、以下の実績を得た。 1.最適偏波を求める為に必要な,電磁波モードと電子バーンシュタイン波間のモード変換過程を記述する散乱行列を求めるための数値計算コードを改良し、スラブモデルにおいて任意の磁場と伝搬角度に対して散乱行列成分を計算できるようにした。 2.反射波偏波計測システムの検討を行った。通信産業用に開発されたICチップ化された直交位相復調器とPLLシンセサイザを使用し、コンパクトかつ低価格でのあいまいさの無い位相検出回路を製作でき、楕円偏波パラメータを得ることができる見通しを得た。 3.強磁場側からの異常波斜め入射による電子バーンシュタイン波加熱実験は、モード変換後の電子バーンシュタイン波の軌跡と吸収、及び異常波が高域混成共鳴層に達した際に非線形過程により励起されるパラメトリック崩壊波の計測を扱うことから本研究に寄与すること大である。本年度においては異常波斜め入射の際に、規格化小半径ρ〜0.75のECR層近傍と、ECRから離れたρ〜0.5の領域で、パワー吸収が同時に観測された。この際、パラメトリック崩壊波に対応する周波数帯で幅広いスペクトルが観測されたことから、異常波モードとしての吸収(ρ〜0.75)と電子バーンシュタイン波としてのパワー吸収(ρ〜0.5)が同時におきていたものと考えられる。
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Research Products
(4 results)