2007 Fiscal Year Annual Research Report
高精細マルチスペクトル画像計測による不純物ペレットの溶発雲形成機構の研究
Project/Area Number |
19740349
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
田村 直樹 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 助教 (80390631)
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Keywords | 不純物ペレット / ペレット溶発雲 / マルチスペクトル画像 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複眼光学系を用いたマルチスペクトル画像計測システムの最適化をさらに推し進め、不純物ペレットの溶発雲中の電子密度及び温度の二次元分布を計測し、得られた実験データから不純物ペレットの溶発雲の形成機構について、より深い理解を得ることである。 ペレット溶発雲中の温度は、溶発雲から発せられるHα線と連続光成分との強度比及びHβ線と連続光成分との強度比からおおよそ評価される。これまでに得られている実験データを解析した所、溶発雲中の温度は、10〜20eVと予想(数eV程度)より高く評価された。これは、連続光成分に何らかの線スペクトルが影響している可能性が高いことを示唆している。連続光成分の観測用として中心波長536.6nm、半値幅5.0nmの干渉フィルターを使用していたが、ここにCI(538.0nm)が混入している可能性がある。そこで、連続光成分計測に使用している干渉フィルターの透過特性を中心波長630.0nm、半値幅5.0nmに変更して実験を行った。実験データの取得には成功しており、現在、解析を進めている。今年度の実験では、計測システムの計測トリガー信号取得に頻繁に問題が発生した。調査した結果、ペレット入射装置より送られてくるトリガー信号のレベルが以前より若干低く、またノイズが大きくなっていることが判明した。またこれは、ペレット入射装置内のトリガー信号取得系において発生していることも分かった。この問題に対する対応策として、ペレット入射装置より送られてくるトリガー信号のレベルを以前より大きくする、具体的にはペレット入射装置内のトリガー信号取得系内の光学系を大幅に変更することし、現在作業を進めている。
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