2007 Fiscal Year Annual Research Report
振動電析反応を用いた金属微細格子の形成と表面増強ラマン散乱デバイスとしての応用
Project/Area Number |
19750006
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中西 周次 Osaka University, 基礎工学研究科, 助教 (40333447)
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Keywords | 電気化学 / 化学振動 / 表面増強ラマン散乱 / 自己組織化 |
Research Abstract |
本研究では、振動電析法により表面増強ラマン散乱(SERS)効果を生ずる金属微細格子状プラットフォームを創成し、これにより高感度な微量分子検出表面デバイスを開発することを目的としている。初年度においては以下の2点の成果を上げることができた。 (1)2次元金属薄膜の形成機構の解明 気液界面や液液界面での電析反応では、金属の結晶成長が界面方向に選択的に進み、2次元薄膜が形成する。本研究ではこうして得られる薄膜をSERSデバイスのプラットフォームとして用いるが、これまでその特異的な結晶成長の機構は明らかにされていなかった。本研究により、結晶成長表面は非常に大きな界面エネルギーを持ち、このことが気液(液液)界面における特異な2次元薄膜成長を導いていることを明らかにした。 (2) 2次元金属薄膜上でのSERS測定 気液界面でAgの薄膜を実際に振動電析反応により形成し、この薄膜からのSERS効果を実際に観測した。顕微SERS観測により、Ag薄膜状にSERS活性な場所と不活性な場所が階層的に空間配置されていることが示唆される結果が得られている。
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Research Products
(1 results)