2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子エレクトロニクスのためのメタル化ペプチド創製と機能開拓
Project/Area Number |
19750045
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高谷 光 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (50304035)
|
Keywords | ペプチド / アミノ酸 / 超分子ゲル / 超音波 / 異種金属集積型分子 / ポテンシャル場 / 白金 / パラジウム |
Research Abstract |
優れた機能を示す金属集積型分子を創出するためには、合理設計に基づく集積様式制御によって金属の相互作用や機能の連携を正しくデザインする必要がある。本提案課題ではアミノ酸やペプチドを利用して金属の組成・配列・空間配置を制御して集積化する新しい手法を開拓し、それらを用いて種々の有用金属元素を含む異種金属集積型分子デバイスの合成およびそれらの機能探索を目的とした研究行った。その結果、白金およびパラジウムの組成・組成配列を制御してペプチド上に集積化することに成功した。また、これらのメタル化ペプチドの有機溶媒中に超音波を照射することによって自己組織化が進行し、β-シート多層積層体からなる超分子集合体を与えることを見出した。さらに、超音波の照射時間や周波数を調整することによってβ-シートの積層様式が任意に調整する事に成功し、ペプチド集合体の熱特性や電気伝導特性を超音波刺激によって制御するという新しい物性制御手法の開拓に先鞭を付けた。また最近になって最白金とパラジウムの配列制御によってペプチド上に電子移動に有利なポテンシャル場を形成できることを明らかにし、本来は非常に弱い発光特性しか示さないパラジウムリッチな分子集合体が強い燐光を示すという新現象を発見した。
|