2007 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学マイクロ培養デバイスによる細胞微小環境の制御と定量解析
Project/Area Number |
19750055
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
珠玖 仁 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (10361164)
|
Keywords | チップ分析 / 電気化学 / レポーター遺伝子 / 細胞培養 |
Research Abstract |
ポリジメチルシロキサン(PDMS)マイクロウェルアレイにベータ・ガラクトシダーゼ遺伝子を導入した酵母を閉じ込め、蛍光発色性基質に基づく酵素活性イメージングに成功した。走査型電気化学顕微鏡(SECM)の探針である微小電極をPDMSアレイ上部に押当て密閉空間を形成すると、酵素反応生成物であるp-アミノフェノールがウェル内部に蓄積され、電気化学応答の増幅が観測された。即ちSECMイメージング法と異なる高感度・密閉系電気化学測定法を確立した。 動物細胞系において、アルカリホスファターゼ(AP)遺伝子を有するプラスミドを形質導入したところ、HeLa細胞株で最も発現効率が高く、電気化学応答を1細胞レベルで検出可能であることを見出した。電気泳動や誘電泳動に基づく1細胞操作により30μm径のマイクロウェルイに配列し電気化学応答を追跡した。AP遺伝子の上流に転写因子結合配列を有するプラスミド8種類について、発光測定/電気化学に基づき、レポーター活性が最大となるよう刺激因子の種類と濃度を最適化した。ステンシル法により異種細胞をパターニングした細胞チップを用いて、細胞シグナル伝達に基づく環境応答センシングシステムを構築した。
|