2008 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学マイクロ培養デバイスによる細胞微小環境の制御と定量解析
Project/Area Number |
19750055
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
珠玖 仁 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 准教授 (10361164)
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Keywords | チップ分析 / 電気化学 / レポーター遺伝子 / 細胞培養 |
Research Abstract |
電気化学測定法の利点であるリアルタイムモニタリングと定量性に着目し、遺伝子-蛋白質発現過程を詳細に追跡する。レポーターとしてベータ・ダラクトシダーゼ(βGAL)とアルカリホスファターゼ(AP)を用いる。プラスミドDNAアレイを作製し、微生物系および動物細胞系において遺伝子導入をチップ上で行い、実用を踏まえた電気化学レポーターセンシングシステムを構築する。本課題では、単一細胞レベルでの酵素活性検出を目標とする。これを実現するために、分泌型酵素を利用しレポーター酵素を膜外に分泌させ、基質および反応生成物の細胞内への取込み過程を省き、大幅な感度の向上を目指す(分泌型APの適用) 動物細胞系において、ウェルのサイス、深さ、素材を検討し1細胞アレイを構築した。自然沈降に基づくランダムな配列化技術に加え、誘電泳動力-、電気泳道力-に基づく1細胞配列を検討し、全てのケースで成功した。アルカリホスファターゼ(AP)遺伝子を導入したHeLa細胞株を用い、電気化学顕微鏡(SECM)により、1細胞電気化学イメージングに成功した。一細胞ごとの応答を統計的に解析し、遺伝子導入細胞一非導入細胞間で有意差を確認した。NFκB経路応答性のプラスミドを用いてサイトカイン刺激有無の比較で有意差を確認した。即ち本研究の目的は達成された。電気化学アレイデバイスでは10×10のウェルアレイに1細胞づつランダムに播種し、100検体の電気化学応答を僅か22秒で取得することができた。
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