2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19750109
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高井 和之 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (80334514)
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Keywords | レーザー蒸着 / グラフェン / 電子線リソグラフィー / サノグラファイト細線 / エッジ状態 / 化学修飾 |
Research Abstract |
Si/SiO2上に1 nmから6nm程度の(多層)グラフェンを作製し、グラフェン上に電子線リングラフィを用いてCr/Au(5 nm/100 nm)の微細パターンを形成した。これをマスクとして酸素プラズマエッチング(100w,10seem,0.03Torr,10s)を行い、グラフェンの削りだしを行った後、Cr/Auを除去することにより、グラフェンのナノ構造を作製した。作製したグラフェンのナノ構造をAFMにより観察した。線幅100 nm、長さ2μm、厚さ約2nmのグラフェンリボン、厚さ2nmで200nmのアンチドット状の周期構造のグラフェン(穴の一辺は約100nm)が作製されていることを確認した。グラフェンリボンにおいて、その形が歪んで観察されたがこれはマスクを形成した時点での歪みがそのまま転写されたことによるものとみられる。またリボンの近くに小さな斑点パターンも観察されたが、ラインプロファイルからナノグラフェンに帰属された。これは酸素プラズマによるスパッタ効果によりAuが飛び散りその下のグラフェンが削られずに残っているために生じたものと考えられる。また、Cr/Auマスク以外のマスクとしてAIマスクの利用を念頭において無機酸を用いたエッチングも試みたが、AFM観察からグラフェンに対するダメージが著しいことがわかった。さらに得られたグラフェン試料に電極を付けFET構造を作製し、輸送物性の測定を試みたが微細化により電圧電流耐性が落ちていることがわかった。
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