2007 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化に基づくπ系分子の配列制御と有機固体発光のダイナミクス
Project/Area Number |
19750114
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤内 謙光 Osaka University, 大學院・工学研究科, 構師 (30346184)
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Keywords | 発光物性 / 自己組織化 / π系分子 / 単結晶X線構造析 / 有機塩 / 分子集合 / 発光変調材料 / 包接ホスト |
Research Abstract |
本研究では多環式芳香族などのπ系分子を超分子化し、様々な分子集合に応じた発光物性の変化を解き明かす「自己組織化に基づくπ系分子の配列制御と、有機固体発光ダイナミクスの解明」を目指している。結晶状態において化学・物理情報によりその分子集合をプログラムに沿って変化させ、ダイナミックに発光挙動を変調する発光材料の創製と固相状態における発光挙動とその分子集合・分子配列の相関を明らかとし、固体状態における発光化学を体系づけることを目的としている。得られた物質について光物性、熱物性などの物理物性の観察を行い、計算化学的手法を用いて物理物性と構造の相関について検討する。以下に得られた結果について列挙する。 1.本研究では発光変調材料のハイスループシト(高速大量処理)な物質のスクリーニングを達成するために有機塩を発光性包接ホストとして用いた。この有機塩は2つの酸・塩基成分を混ぜ合わせるだけで無数の超分子複合体(擬似分子)を作り出せる。この手法に従い多環式芳香族化合物に酸性基を導入した機能団分子を合成した。 2.多量に作成した有機塩を様々な有機溶媒から結晶化させ、得られた結晶中における超分子構造の化学的、物理化学的性質を紫外可視分光法、赤外分光法、固体核磁気共鳴分析によって明らかとした。さらに得られた測定データより、超分子構造による包接現象を明らかとした。 3.良好な結晶について、単結晶X綿構造解析により超分子集合を解析した。さらに構造データを詳細に検討することで発光機能団の集合様式、発光機能団に作用する種々の相互作用について考察した(水素結合、π-π相互作用、CH-π相互作用等)。 4.本研究の目的である、発光特性・発光挙動について測定を行い、蛍光分光法により、発光スペクトル、発光量子効率、発光寿命を明らかにした。
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Research Products
(9 results)