2008 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属ナノ微粒子担持フラーレンハイブリッド型燃料電池触媒の創製
Project/Area Number |
19750127
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
葛目 陽義 Tohoku University, 原子分子材料科学高等研究機構, 助教 (20445456)
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Keywords | 燃料電池 / 白金ナノ微粒子 / フラーレン / カーボンナノチューブ / 触媒 |
Research Abstract |
本研究目的は燃料電池用触媒として、ナノ構造型白金触媒および自浄機能CO選択酸化触媒をハイブリッドし、フラーレン分子に坦持した触媒を創製することにある。そのためにタスク1 : 炭素担体や白金ナノ微粒子の粒子径、形状の触媒活性への影響についての詳細な理解、タスク2 : フラーレン分子を担体とした場合の触媒活性への影響、タスク3 : 異種遷移金属を白金ナノ微粒子に導入することによる自浄機能CO選択酸化触媒の発現を見出すことを研究計画とした。当該年度は最終年度として研究計画に従い、全タスクの研究を完了した。 タスク1 : 白金ナノ微粒子触媒の炭素担体や粒子径、粒子状の触媒活性への影響について検証をおこなった。白金ナノ微粒子の形状を制御するために各種炭素担体(フラーレン、バルカン炭素粉末、各種カーボンナノチューブ)について、前処理方法や白金坦持量を変化させ、それぞれ直接水素バブリング法により触媒を合成し、触媒の物性評価と共に燃料電池触媒活性評価を行った。炭素担体としてバルカン炭素粉末および多重カーボンナノチューブが高触媒活性を示し、白金坦持量について市販触媒と比較して21.8%に含有量を減少しても同等の発電効率を示すことを見出した。さらに白金ナノ微粒子の粒子径を減少させることで、バルクでは説明できない触媒活性を示すことを見出した。 タスク2 : フラーレンでは電気伝導性の問題から実際に有効な触媒生成には至らなかったが、多重カーボンナノチューブを用いることで問題を解決した。白金ナノ微粒子の粒子径、粒子形状のみならず炭素担体による影響について総合的な最適化を達成した。 タスク3 : 燃料電池触媒として当該合成方法によって二元触媒系で検証した結果、亜鉛一白金系混合触媒での高触媒能発現に成功し、触媒創製に成功した。
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Research Products
(3 results)