2007 Fiscal Year Annual Research Report
安定なヘリックス構造を分子部品とする機能性ペプチドの開発
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19750138
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
藤本 和久 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (40334718)
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Keywords | 生体機能利用 / 生体分子 / ペプチド / 二次構造 / α-ヘリックス / 構造制御 |
Research Abstract |
2007年度において、既に開発済みのクロスリンク剤によるα-ヘリックス構造の安定化の手法を発展させ、より一般的なものとし、さらに安定なヘリックス構造を有する機能性ペプチドを数例開発することに成功した。 短鎖ペプチドのα-ヘリックス構造を安定化させるためのクロスリンク剤を多数開発し、その安定化手法を一般化することに成功し、Chemistry A European Journalに論文を掲載した。ペプチド配列・長さとクロスリンク剤の種類を組み合わせることで、ほぼ完全なα-ヘリックス構造を構築することが可能となった。 安定なヘリックス構造を有する機能性ペプチドとして、以下に示す三種類の短鎖ペプチドを創製した。 (1) 光異性化色素であるジアリールエテンを骨格とするクロスリンク剤で架橋した短鎖ペプチド(学会発表) (2) 酸化還元活性種であるフェロセンを骨格とするクロスリンク剤で架橋した短鎖ペプチド(The Journal of Organic Chemistryに掲載予定) (3) アミノ末端側を蛍光色素でラベル化した架橋短鎖ペプチド(学会発表) (1)や(2)の機能性短鎖ペプチドにおいて、光や電気といった外部刺激によってα-ヘリックス構造を制御することができる。将来的にタンパクが関係する生体反応の制御への応用が期待できる。(3)の蛍光色素でラベル化した架橋短鎖ペプチドは、タンパクが関係する生体分子間相互作用の蛍光解析に応用することが期待される。
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Research Products
(9 results)