2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞導入に最適化されたペプチド核酸の開発と細胞内機能発現
Project/Area Number |
19750143
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
北松 瑞生 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 助教 (60379716)
|
Keywords | ペプチド核酸 / 細胞 / 細胞内導入 / UV融解曲線 / ペプチド固相合成 |
Research Abstract |
私はこれまでに、主鎖骨格中に水溶性の高いエーテル結合を含んだべプチド核酸(Pyrrolidine-based Oxy-Peptide Nucleic Acid=POPNA)や第三級アミンを含んだペプチド核酸(Pyrrolidine-based Amin-Peptide Nucleic Acid=PAPNA)を開発してきた。特に、POPNAオリゴマー中にPAPNAユニットを含めたペプチド核酸は単独で細胞内に導入できることもこれまでに報告してきた。本研究では細胞内導入に最適なPOPNAオリゴマー中のPAPNAの立体構造や割合、分布について検討する。今回はcis-L体のPAPNAチミンモノマーを新規に合成した。 出発原料としてtrans-Lヒドロキシプロリンを用い、そのN末端、C末端および水酸基をそれぞれBoc基、エチルエステルおよびTBDPS基で保護した後、エチルエステルを還元して水酸基とした。そして、その水酸基をプロモ基に置換した後、サルコシンtert-ブチルと反応することで、第三級アミンを形成させた。続いてTBDPS基を脱保護することでtrans-L体のキー中間体を得た(MALDI-TOF-Mass,理論値;345.23,実測値;345.39(=[M+H]+))。さらに、光延反応により水酸基をチミンに変換した後、Boc基およびtBu基を脱保護し、Fmoc化させることでcis-L体のPAPNAチミンモノマーを得た。構造の確認は1H-NMR(CDC13中、室温)で行った。今後はこれらとPOPNAモノマーよりオリゴマーを作製し、最も細胞内導入しやすいペプチド核酸を開発する。
|