2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19750156
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
中山 健一 Yamagata University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20324808)
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Keywords | 有機トランジスタ / 有機FET / 大気下安定 / n型 / 有機半導体 |
Research Abstract |
一般的に、n型の有機電界効果トランジスタ(有機FET)は、p型に比べて性能が低く、特に大気下で著しく性能が低下することが知られている。これに対して申請者らは、ホール輸送生材料とn型有機半導体層を積層した「ヘテロ積層型構造」を用いることで、n型FET変調が大気下で極めて安定に観測されることを見いだし、そのメカニズム解明および高性能化のための検討を行っている。 平成20年度は、界面層に用いるホール輸送性材料によって、フラーレンを用いたn型有機FETの初期特性及び大気下安定性がどのように変化するかを検証した。その結果、電子ドナー性の強い界面層材料を用いたときに、初期特性および大気下安定性が大幅に向上することが分かった。最も高い性能を示した、トリフェニルアミン系のホール輸送材料の場合、大気下で1000時間以上経過した後でも0.1cm2/Vs以上の移動度を維持することができた。 系統的に材料を評価を行い、界面層材料のHOMOレベルと初期特性および大気下安定性との関係性を検討したところ、HOMOが浅くなるほど性能が向上する良好な相関関係が見られた。そこから、ホール輸送材料からフラーレンチャネル層への電子供与による、チャネル内トラップ充填メカニズムを提案した。
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Research Products
(5 results)