2008 Fiscal Year Annual Research Report
金属ゲート/High-k絶縁膜スタック構造のナノスケール界面制御
Project/Area Number |
19760027
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大毛利 健治 Waseda University, ナノ理工学研究機構, 准教授 (00421438)
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Keywords | high-k絶縁膜 / 金属電極 / 特性ばらつき / C添加 / 金属ガラス / TiM / Ru / Mo |
Research Abstract |
前年度において、金属薄膜へのC添加は結晶粒径の微小化及びアモルファス化に対して効果的である事を明らかにした。平成21年度は、金属薄膜電極/high-k絶縁膜ゲートスタックに適用し、金属粒径及び結晶性がトランジスタ特性(閾値電圧)ばらつきに与える影響について調べた。金属薄膜として、組成によって粒径を制御したRu-Mo合金、TiN及びそれらにCを添加したものを用いた。Ru-Mo合金は、その組成によって様々な結晶構造をとる。それらを詳細に検討した結果、Ru濃度30%において結晶粒径4nmの微結晶構造、Ru濃度50%において結晶粒径が大きく(20nm)で配向性の高い薄膜が得られる。それらを金属ゲートとして用いてゲート長が10µ ; mから130nmのトランジスタを作製して評価した結果、結晶粒径が閾値電圧ばらつきに影響を与えることを初めて示した。更に、Ru濃度50%の金属薄膜に対してC添加を行い微結晶化(平均粒径4nm)したところ、閾値電圧ばらつきを抑制することに成功した。金属ゲート電極材料として有望なTiN薄膜の金属結晶粒径は小さく、ばらつきという観点からも適した材料である事を明らかにした。また、開発したC添加技術はTiN粒径をXRD観察限界(2nm)以下にアモルファス化することが出来、その際にC添加による特性の劣化がないことを確認した。これは、将来の22nm世代以降のデバイスばらつき抑制技術として、有望であると考える。
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Research Products
(11 results)