2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760030
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 建治 Kitami Institute of Technology, 工学部, 准教授 (30312820)
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Keywords | ガラス / ホログラム / アゾベンゼン / コロナ帯電 / 複製 |
Research Abstract |
本研究では、新しいガラスへの記録方式である、"コロナ帯電を利用したガラスへのホログラム記録"の方式を確立し、将来の実用化につながるような研究を実施している。初年度はコロナ帯電を用いたガラスへのホログラム記録の基礎実験、メカニズム解明を中心に研究をおこなった。 今年度はコロナ帯電を用いたガラスへのホログラム記録の最適化および耐環境性評価を中心におこなった。まず、ガラスに記録したホログラムの耐環境性評価(耐水性、耐熱性、耐光性)を実施し、実用に耐えうる記録方式であるか実験をおこなった。その結果、従来の記録材料にはない、耐水性、耐熱性、耐光性を有していることを確認した。特に耐熱性の評価においては、300℃加熱下においてもホログラム情報が保持されることを確認し、本研究の有用性を再確認した。また、ガラス内部にフーリエ変換ホログラムを記録し、2次元のアナログデータおよびデジタルデータの記録・再生が可能であることを実験で確認した。さらに、ガラス記録へのマスクパターンとして従来用いてきたアゾベンゼン高分子以外のポリマー材料についても検討をおこない、PMMAをマスクとして用いた場合にもガラスに記録できることを確認した。去年に引き続き、ガラスに記録したホログラムの2次非線形性の定量的な測定を実施したが、大きな2次非線形性は観測できなかった。これは、ガラスへの記録メカニズムはガラスの結晶化によるものではないことを示す有力なデータとなった。今後研究を継続していく。
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Research Products
(4 results)