Research Abstract |
本研究目的は,光ファイバとフォトニック結晶導波路の偏光無依存高効率光入出力結合である。本年度は,その前段階としてまず,1次元格子を用いた偏光依存光結合素子の実現を目指した。申請後,より高効率な結合素子として,新たに三角形状浅溝を並べた形の横方向ブレーズ型素子の設計を行い,従来構造による25%の結合効率から50%まで改善できることを計算で確かめた。この構造をもとに,素子の試作,および評価を進めていくこととした。光結合素子の格子部分の浅溝構造とフォトニック結晶貫通空孔の位置決めは非常に重要であるため,両者を一括で作製する方法について検討した。具体的には,フォトマスクを用いて,格子部分のみにフォトレジストの凸パターンを作製し,その上に電子線レジストを塗布し,基板上につけたマークにあわせて,格子部分とフォトニック結晶パターンを電子線描画することで,両者を一括でパターン作製し,その後エッチングをすることで,格子部分はフォトレジストがあるため,浅溝エッチングが行われ,フォトニック結晶部分は貫通エッチングが可能となる。一連のプロセスの確認を行ったが,素子作製まではいたらなかった。今後は,素子作製まで行い,評価実験を行う。また,計画に挙げていた偏光無依存型の2次元格子の設計,作製,評価を目指す。
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