2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760033
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小野 晋吾 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (40370126)
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Keywords | 紫外線検出器 / フッ化物 / ソーラーブラインド / 光伝導 |
Research Abstract |
本研究の目的は、フッ化物光伝導素子作製技術を確立することにある。そのため、今年度は、フッ化物薄膜形成技術、素子作製技術、光伝導効果評価技術を行った。用いた材料は可視域の光は吸収しないCeF3であり、これをパルスレーザー堆積法により、薄膜化した。ターゲットにはCeF3パウダーを焼結したものを用い、YAGレーザーの第3高調波により薄膜化する。この際、成長に最適な基板温度の検討を行った。作製した薄膜は分光光度計、SEM、EPMA、XRDにより、それぞれ光学特性(透過特性)評価、表面状態観察、組成分析、結晶性評価をおこなった。その結果、400度の基板温度で成膜したものの膜質が最もよいことを見出した。次にこのCeF3薄膜に、アルミニウムのくし型電極を真空蒸着法により作製し、素子化した。電極間距離は0.4mmとした。電極材料にアルミニウムを使用したのは、安価で扱いやすいからであり、今後より最適な材料探索を行う必要がある。このようにして作製した素子の電極に電圧を印加し、紫外線ランプを照射した場合と照射していない場合での電流値の比較を行った。その結果、紫外線照射時に非照射時に比べて一桁近く大きい電流を測定した。この光電流を計測したことにより、CeF3の光伝導特性を証明することができた。今後は、紫外線検出素子としての性能評価を行う予定である。
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