2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760033
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小野 晋吾 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (40370126)
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Keywords | 紫外線検出器 / フッ化物 / ソーラーブラインド / 光伝導 |
Research Abstract |
本研究の目的は、フッ化物光伝導素子作製技術を確立することにある。昨年度までに、パルスレーザー堆積法によりCeF3薄膜形成に成功し、このCeF3薄膜に、アルミニウムくし型電極を作製し素子化した。このようにして作製した素子の紫外線照射時の光電流を計測することにより、CeF3の光伝導特性を証明することができた。 今年度は、主にこの素子の応答波長の評価を行った。照射する光源には200nmから赤外までの波長領域で発光するキセノンランプを用い、これを分光器を用いて分光する。分光された光は、およそ3nmのスペクトル幅(半値全幅)を持つ。これをCeF3薄膜光伝導素子に照射し、各波長の光を照射した際に流れる光電流を計測した。その結果、310nmより短い波長領域においてのみ光電流を観測した。この応答特性は、CeF3薄膜のバンドギャップに対応しており、薄膜の透過端もほぼ310nmであった。このことから、作製した素子が、可視光には反応せず、紫外光のみに応答するソーラーブラインド光検出器として利用可能であることを実証した。 またこれ以外に、CeF3薄膜と同様に、パルスレーザー堆積法によってNdF3薄膜の作製を行い、このフッ化物材料にも光伝導特性を確認した。 今後は、これら以外のよりバンドギャップの大きい材料においても紫外線検出素子としての性能評価を行う予定である。
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